開業届 飲食店開業 届出手順 2026年4月23日

飲食店の開業届の書き方と提出方法
いつまでに出す?届出の全手順を解説

この記事の結論

  • 飲食店の開業届は、開業した年分の確定申告期限(原則翌年3月15日)までに、納税地の税務署へ提出します。
  • 青色申告承認申請書は開業日から2ヶ月以内が期限のため、開業届と同時に出すのが確実です。
  • フランチャイズに加盟しても開業届は本部が代わりに出すものではなく、オーナー自身が提出します。

飲食店を開業するなら、税務署への開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は避けて通れません。提出期限は、開業した年分の確定申告期限(原則として翌年3月15日)までです。青色申告承認申請書(開業から2ヶ月以内)とあわせて早めに出しておくと安心です。本記事では、書き方の具体例から提出先、FC加盟時の注意点まで全手順を解説します。

開業届とは?飲食店オーナーが必ず出す理由

開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」です。個人事業主として事業を始めたことを税務署に届け出る書類で、所得税法第229条に基づいて提出が義務付けられています。

飲食店を開業する場合、営業許可(保健所)とは別に、この開業届を税務署に提出する必要があります。開業届を出すことで得られるメリットは大きく3つあります。

飲食店の場合、食材仕入れ・設備投資・家賃など経費が多いため、青色申告の65万円控除は特に大きなメリットです。開業届を出さなければこの控除は受けられません。

開業届の提出期限と届出先

提出期限:開業した年分の確定申告期限まで

開業届の提出期限は、事業を開始した日が属する年分の確定申告期限(原則として翌年3月15日)までです(国税庁の手続案内)。ここでいう「開業日」は実際に営業を開始した日を指しますが、準備期間中に設定することも可能です。

なお、期限を過ぎても提出すれば受理されます。罰則はありませんが、青色申告承認申請書の期限(開業から2ヶ月以内)に間に合わなくなるリスクがあるため、できるだけ早く提出しましょう。

届出先:納税地の所轄税務署

提出先は自宅住所(納税地)を管轄する税務署です。店舗の所在地ではなく、オーナー自身の住所地を管轄する税務署に提出する点に注意してください。管轄の税務署は国税庁のウェブサイトで検索できます。

提出方法は3つ

提出方法 特徴 所要時間
税務署の窓口 その場で控えに収受印をもらえる 約15分
郵送 返信用封筒を同封すれば控えを返送してもらえる 1〜2週間
e-Tax(電子申告) マイナンバーカードがあれば自宅から提出可能 約30分

ポイント:窓口提出がおすすめです。不備があればその場で修正でき、控えに収受印をもらえるため、銀行口座開設時の証明にもなります。

開業届の書き方|記入例つきで完全解説

開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は国税庁のサイトからダウンロードするか、税務署の窓口で入手できます。記入項目は以下の通りです。

記入項目と書き方

項目 記入例(飲食店の場合)
届出の区分 「開業」に丸をつける
納税地 自宅の住所を記入
氏名・生年月日 オーナー本人の情報を記入
個人番号 マイナンバーを記入
職業 「飲食業」または「飲食店経営」
屋号 店名を記入(例:うなぎ専門店 ○○ △△店)
届出の区分 「開業」にチェック
所得の種類 「事業所得」にチェック
開業日 営業開始日(または準備開始日)を記入
事業の概要 「うなぎ料理店の経営(店内飲食・テイクアウト)」など具体的に
給与等の支払の状況 従業員を雇う場合のみ記入(一人経営なら記入不要)

注意

屋号は後から変更も可能ですが、銀行口座名義にも反映されるため慎重に決めましょう。FC加盟の場合はFC本部の指定する屋号を記入してください。

マイナンバーの記入について

2016年以降、開業届にはマイナンバーの記入が必須です。提出時に本人確認書類(マイナンバーカードまたは通知カード+運転免許証等)の提示が必要になるため、忘れずに持参しましょう。

青色申告承認申請書を同時に出すべき理由

開業届と一緒に必ず提出すべきなのが「所得税の青色申告承認申請書」です。この申請書を出すことで、確定申告時に青色申告を選択できるようになります。

青色申告のメリット

飲食店の場合、開業初年度は設備投資で赤字になることも多いため、赤字繰越しの恩恵は特に大きいです。翌年に黒字化した際、前年の赤字と相殺して税負担を軽減できます。

提出期限に注意

青色申告承認申請書の提出期限は「開業日から2ヶ月以内」です。開業届と同時に提出すれば確実に間に合います。この期限を過ぎると、その年は白色申告になり、65万円控除を受けられません。

結論:開業届と青色申告承認申請書はセットで同時提出が鉄則です。書類はどちらも国税庁サイトからダウンロード可能。税務署に行けば1回の訪問で両方提出できます。

飲食店開業に必要なその他の届出一覧

開業届以外にも、飲食店を始めるにはさまざまな届出・許可が必要です。必要な届出を一覧にまとめました。

届出・許可 届出先 期限・タイミング
開業届 税務署 開業した年分の確定申告期限まで
青色申告承認申請書 税務署 開業から2ヶ月以内
飲食店営業許可 保健所 営業開始前に取得
食品衛生責任者の届出 保健所 営業許可申請時に必要
防火管理者選任届 消防署 収容人員30人以上の場合
個人事業開始申告書 都道府県税事務所 事業開始から15日以内(地域により異なる)
給与支払事務所等の開設届出書 税務署 従業員を雇う場合のみ

一般に、テイクアウト専門店のように客席がない店舗では、防火管理者の届出が不要になるケースが多く、手続きが大幅に簡略化されます。また、一人経営なら給与支払事務所の届出も不要です。

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フランチャイズ加盟時の開業届の注意点

フランチャイズに加盟して飲食店を開業する場合、開業届に関していくつか注意すべきポイントがあります。

FC加盟でも開業届は自分で出す

フランチャイズに加盟しても、オーナーは独立した個人事業主です。FC本部はあくまで「ビジネスモデルと看板の提供者」であり、税務上の届出を代行してくれるわけではありません。開業届は自分で提出する必要があります。

屋号の書き方

FC加盟時の屋号は、FC本部が指定するブランド名を記入するのが一般的です。例えば「うなぎ専門店 ○○ △△店」のように、ブランド名+地域名で記入します。

事業の概要の書き方

「事業の概要」欄には、できるだけ具体的に記入しましょう。FC加盟の飲食店であれば「フランチャイズ契約に基づく、うなぎ料理店の経営(店内飲食・テイクアウト・デリバリー)」のように書くと明確です。

開業日はいつにする?

FC加盟の場合、開業日は「実際に店舗で営業を開始した日」にするのが一般的です。研修期間や内装工事の期間は含めません。ただし、経費の計上を早めたい場合は、FC契約締結日や準備開始日を開業日にすることも可能です。

猫家FCで本部が担うこと

開業届や営業許可などの手続きは、FCに加盟してもオーナー自身が進めるものです。そのうえで、猫家FCで本部が担うのは次の3つです。

本部が担う3つのこと

猫家FCの基本情報

項目 内容
加盟金 150万円(保証金込み)(物件・設備費は別途)
店舗形態 うなぎ屋(店内でのご提供+テイクアウト・デリバリー。席数が少ない小さなお店でも売上を確保しやすい)
うなぎの仕入れ 本部が担う
ロイヤリティ 売上の4%(最初の3店舗はモデルケースとして3%)

なお、席数が少ない小さなお店なら防火管理者の届出が不要になるケースが多く、従業員を雇わなければ給与支払事務所等の開設届出書も不要です。

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よくある質問(FAQ)

開業届を出さないとどうなる?
開業届の提出は所得税法で義務付けられていますが、提出しなくても罰則はありません。ただし、開業届を出さないと青色申告ができず、最大65万円の控除を受けられません。また、屋号での銀行口座開設や融資申請でも不利になるため、必ず提出しましょう。
飲食店の開業届と営業許可は別物?
はい、別の届出です。開業届は税務署に提出する税務上の届出で、営業許可は保健所に申請する食品衛生上の許可です。飲食店を開業するには両方が必要です。開業届は開業した年分の確定申告期限まで、営業許可は店舗完成後に保健所の検査を受けて取得します。
フランチャイズ加盟でも開業届は必要?
はい、必要です。フランチャイズに加盟しても、オーナーは個人事業主として独立した事業者です。FC本部が代わりに届出をしてくれるわけではないため、自分で税務署に開業届を提出する必要があります。
開業届の提出期限を過ぎたらどうすればいい?
開業届の期限は、開業した年分の確定申告期限(原則として翌年3月15日)までです。期限を過ぎても、遅れて提出すれば受理されます。罰則もありません。ただし、青色申告承認申請書は開業から2ヶ月以内が期限のため、こちらは早めに提出しましょう。期限を過ぎると、その年は白色申告となり最大65万円の控除を受けられなくなります。