飲食店開業に必要な届出・許可の一覧と
手続きの流れ【2026年完全版】
この記事の結論
- 飲食店の開業には税務署への開業届に加え、保健所の飲食店営業許可と食品衛生責任者、場合により消防署の届出が必要です。
- 飲食店営業許可は申請後に施設検査があるため、開業日から逆算して早めに申請し、内装工事の前に保健所へ事前相談します。
- 届出・許可そのものの費用は合計3〜4万円程度で、青色申告承認申請書は開業日から2ヶ月以内に出す必要があります。
飲食店を開業するには、税務署への開業届だけでなく、飲食店営業許可・食品衛生責任者・防火管理者など複数の届出・資格が必要です。手続きを漏らすと営業停止になるリスクも。本記事では2026年最新の制度に基づき、必要な届出・許可をすべて一覧化し、提出先・時期・費用・手続きフローを完全解説します。
目次
1. 飲食店開業に必要な届出・許可の全体像 2. 必須の届出・許可一覧と詳細 3. 業態別に追加で必要な届出 4. 届出・許可の手続きフロー(時系列) 5. 届出にかかる費用の総額 6. よくあるミスと注意点 7. うなぎ屋FC「猫家」で開業する場合 8. よくある質問(FAQ)飲食店開業に必要な届出・許可の全体像
飲食店を開業する際、多くの人が「開業届を出せば始められる」と思いがちですが、実際にはそれだけでは営業できません。飲食店の開業には税務関連の届出と営業に必要な許可・資格の2つのカテゴリがあり、それぞれ提出先が異なります。
提出先は主に以下の4箇所です。
- 税務署:開業届、青色申告承認申請書
- 保健所:飲食店営業許可、食品衛生責任者の届出
- 消防署:防火管理者選任届、防火対象物使用開始届
- 警察署:深夜酒類提供飲食店営業届(該当する場合のみ)
これらの届出にはそれぞれ提出期限があり、特に飲食店営業許可は申請後に施設検査があるため、管轄の保健所に申請時期を確認し、開業日から逆算して申請する必要があります。スケジュールを逆算して計画的に進めることが成功の鍵です。
必須の届出・許可一覧と詳細
飲食店開業で業態を問わず必須となる届出・許可を一覧にまとめました。
| 届出・許可名 | 提出先 | 時期 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 個人事業の開業届 | 税務署 | 開業した年分の確定申告期限まで | 無料 |
| 青色申告承認申請書 | 税務署 | 開業から2ヶ月以内 | 無料 |
| 飲食店営業許可 | 保健所 | 開業の2〜3週間前 | 16,000〜19,000円 |
| 食品衛生責任者 | 保健所(講習受講) | 営業許可申請まで | 約10,000円 |
| 防火管理者選任届 | 消防署 | 営業開始前 | 約8,000円(講習費) |
| 防火対象物使用開始届 | 消防署 | 使用開始7日前まで | 無料 |
開業届(個人事業の開廃業届出書)
個人で飲食店を開業する場合、管轄の税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。提出期限は、事業を始めた年分の確定申告期限までです(2026年4月時点の国税庁の案内)。届出自体は無料で、e-Taxでオンライン提出も可能です。開業届を出さなくても罰則はありませんが、青色申告の前提条件となるため必ず提出しましょう。
青色申告承認申請書
開業届と同時に提出すべきなのが青色申告承認申請書です。青色申告を選択すると最大65万円の所得控除が受けられ、赤字の繰越(3年間)も可能になります。開業日から2ヶ月以内が提出期限です。飲食店経営者にとって節税効果は非常に大きいため、必ず申請してください。
飲食店営業許可
飲食店を営業するために最も重要な許可がこれです。管轄の保健所に申請し、施設検査に合格すれば許可が下ります。申請から許可まで約2〜3週間かかるため、開業予定日から逆算してスケジュールを組みましょう。施設基準として、手洗い設備・換気設備・食品保管設備などが求められます。
食品衛生責任者
飲食店には必ず1名以上の食品衛生責任者を配置する義務があります。調理師免許や栄養士免許を持っている場合は自動的に資格を満たしますが、持っていない場合は都道府県の食品衛生協会が実施する講習(約6時間)を受講する必要があります。費用は約10,000円、eラーニングで受講可能な自治体も増えています。
防火管理者
収容人数30人以上の店舗では防火管理者の選任が義務付けられています。テイクアウト専門の小規模店舗では不要なケースもありますが、消防署に事前確認することを推奨します。甲種防火管理者講習(2日間・約8,000円)を受講すれば資格を取得できます。
業態別に追加で必要な届出
基本的な届出に加え、業態によっては追加の届出が必要です。
| 業態・条件 | 必要な届出 | 提出先 |
|---|---|---|
| 深夜0時以降に酒類を提供 | 深夜酒類提供飲食店営業届 | 警察署 |
| 菓子・パンの製造販売 | 菓子製造業許可 | 保健所 |
| 惣菜を製造してネット販売・卸売する | そうざい製造業許可 | 保健所 |
| 法人設立の場合 | 法人設立届出書 | 税務署・都道府県・市区町村 |
| 従業員を雇用する場合 | 労働保険・社会保険の届出 | 労基署・年金事務所 |
うなぎ専門店のテイクアウト営業の場合、基本的な飲食店営業許可と食品衛生責任者があれば営業可能です。深夜営業をしないテイクアウト店は、必要な届出が最小限で済むメリットがあります。
届出・許可の手続きフロー(時系列)
飲食店開業の届出は、以下のスケジュールで進めるのが理想的です。開業日を起点に逆算して計画しましょう。
開業3ヶ月前:資格取得
食品衛生責任者の講習を受講します。人気の日程はすぐに埋まるため、早めに予約しましょう。防火管理者が必要な場合も、この時期に講習を受けておきます。
開業2ヶ月前:物件確定・内装設計
物件が確定したら、保健所に事前相談に行きましょう。内装設計の段階で施設基準を確認しておけば、検査でのやり直しを防げます。消防署への事前相談も同時に行います。
開業1ヶ月前:各種申請
内装工事が完了に近づいたら、飲食店営業許可の申請と防火対象物使用開始届を提出します。営業許可の施設検査は申請から1〜2週間後に行われます。
開業直前〜開業後:税務届出
開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出します。従業員を雇用する場合は、労働保険・社会保険の届出も行います。
ポイント
保健所への事前相談は必ず行いましょう。内装工事後に基準を満たしていないことが判明すると、工事のやり直しで数十万円の追加費用が発生するケースがあります。
届出にかかる費用の総額
飲食店開業の届出・許可にかかる費用を合計すると、以下のようになります。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 開業届・青色申告承認申請 | 無料 |
| 飲食店営業許可申請 | 16,000〜19,000円 |
| 食品衛生責任者講習 | 約10,000円 |
| 防火管理者講習 | 約8,000円 |
| 合計 | 約34,000〜37,000円 |
届出・許可そのものにかかる費用は3〜4万円程度と、それほど大きな金額ではありません。ただし行政書士に代行を依頼する場合は別途5〜15万円が必要です。手続きに不安がある場合は、管轄の保健所や税務署の窓口に相談することもできます。
よくあるミスと注意点
ミス1:保健所の事前相談を省略する
最も多い失敗パターンです。内装工事を完了させてから営業許可を申請し、施設基準を満たしていないことが判明して工事のやり直しになるケース。手洗い設備の位置や厨房と客席の区分けなど、事前に確認しておけば防げるミスです。
ミス2:青色申告の申請を忘れる
開業届は出したものの、青色申告承認申請書の提出を忘れるパターン。開業日から2ヶ月を過ぎると、その年度は白色申告しかできず、最大65万円の控除を受けられません。開業届と同時に提出するのが鉄則です。
ミス3:営業許可の更新を忘れる
飲食店営業許可には有効期限があります(通常5〜8年)。期限切れに気づかず営業を続けると無許可営業となり、営業停止処分を受ける可能性があります。許可取得時に更新時期をカレンダーに登録しておきましょう。
ミス4:届出の順番を間違える
飲食店営業許可の申請には食品衛生責任者の資格が必要です。資格取得が後回しになると、営業許可の申請自体ができず開業が遅れます。まず資格を取得し、その後に許可申請という順番を守りましょう。
うなぎ屋FC「猫家」で開業する場合
届出や許可の手続きの流れは、フランチャイズに加盟して開業する場合も基本的に同じです。ここでは、関東風(蒸してからじっくり焼き上げる)のうなぎ屋のフランチャイズ「猫家」で開業する場合に、本部といっしょに進められることをまとめます。
本部といっしょに進められること
- 候補地の検討:物件の条件を見ながら、候補地を本部といっしょに考えます
- 調理の研修:うなぎは、蒸し方や焼き方ひとつで味が大きく変わる、むずかしい食材です。そこも含めて、うなぎ屋に必要なことを研修とマニュアルでお教えします
- うなぎの仕入れ:本部が担います
物件が決まったら、この記事で紹介したとおり、内装工事の前に保健所・消防署へ事前相談をしておきましょう。
猫家FCの加盟条件
加盟金は150万円(保証金込み)、ロイヤリティは売上の4%(最初の3店舗はモデルケースとして3%)です。まだ加盟店はなく、最初の3店舗を募集しています。
うなぎ屋で開業しませんか?
猫家FCは加盟金150万円(保証金込み)。うなぎ屋に必要なことは研修とマニュアルで教えます。
まだ加盟店はなく、最初の3店舗を募集しています。
ご相談は無料です