経営ノウハウ メニュー設計 2026年版 2026年7月17日

うなぎ屋のメニュー構成と価格設計
高原価でも利益を残す組み立て方【2026年版】

うなぎ屋は客単価が高い一方で原価率も高いという、飲食業の中でも独特のバランスを持つ業態です。そのため、メニューをどう組み立て、どんな価格帯を用意するかが、そのまま利益を左右します。本記事では、松竹梅の価格帯設計、サイドメニューによる加重平均原価率のコントロール、値上げの伝え方まで、高原価業態で利益を残すためのメニュー設計を実践的に解説します。

うなぎ屋のメニュー設計が難しい理由

一般的な飲食店であれば、原価率30%前後を目安にメニューを組み立てます。しかしうなぎ屋の場合、主力商品であるうなぎそのものの原価率が35〜40%と高いため、同じ発想では利益が残りません。

主力商品の原価が動く

うなぎはシラスウナギの漁獲状況によって仕入れ価格が変動します。原価が固定されていない商品を主力に据えている以上、メニュー価格も「一度決めて終わり」にはできません。価格変動の背景はうなぎの価格が高騰する理由で解説しています。

単品依存になりやすい

うなぎ屋は「うな重を食べに行く店」として認識されるため、売上がうなぎ一品に集中しやすい構造があります。これは専門店としての強みである反面、原価の高い商品だけで売上が構成されるため、利益率が伸びにくいという弱点にもなります。

設計の基本方針

うなぎ屋のメニュー設計は「うなぎで集客し、全体の組み合わせで利益を残す」という考え方が基本です。うなぎ単体で高利益を狙うのではなく、メニュー全体の加重平均で原価率を管理します。

価格帯は3段階(松竹梅)で設計する

うなぎ屋のメニュー設計で最も基本かつ効果的なのが、3段階の価格帯を用意することです。

価格帯役割設計のポイント
梅(下位)入口をつくる初来店・価格重視層の受け皿。うなぎの量を調整して価格を抑える
竹(中位)主力にする最も注文してほしい価格帯。ここに満足度と利益のバランスを寄せる
松(上位)価値を示す特上・肝吸い付きなど。単価を引き上げ、竹を選びやすくする

「竹」を主力に設計する

3段階を用意すると、多くの人は真ん中を選ぶ傾向があります。したがって、最も出したい商品を「竹」に置き、そこに利益と満足度のバランスを寄せるのが定石です。松は実際に多く出なくても、竹を割安に見せる役割を果たします。

梅は「安さ」ではなく「入口」

梅の価格帯は、価格に敏感な層やはじめての来店客を取り込むための入口です。ただし梅ばかりが売れると利益が残らないため、量や構成に差をつけ、竹への自然な誘導を設計します。

サイドメニューで加重平均原価率を下げる

うなぎ本体の原価率は簡単には下がりません。そこで重要になるのが、原価率の低い商品を組み合わせて、店全体の平均原価率を引き下げるという考え方です。

原価率の低いメニューを組み込む

たとえばうなぎ単体の原価率が高くても、原価率の低いサイドメニューが一緒に売れれば、会計全体での原価率は下がります。これが「加重平均で管理する」という発想です。

セット設計のコツ

単品を並べるだけでは、客は主力商品しか頼みません。最初からセットとして提示することで、サイドメニューの同時購入率が上がり、結果として客単価と利益率の両方が改善します。原価管理の基本は飲食店の原価率の平均と改善方法もご参照ください。

テイクアウト業態ならではの価格設計

客席を持つ店舗とテイクアウト専門店では、価格設計の前提が変わります

持ち帰りは「量」と「容器」で価値が伝わる

イートインでは店内の雰囲気やサービスが価格の一部になりますが、テイクアウトでは商品そのものと容器の印象がほぼすべてです。逆に言えば、内装や接客にコストをかけずに価値を伝えられる業態ともいえます。

ギフト・贈答需要という上位価格帯

うなぎは贈答品としての需要を持つ数少ない食材です。お中元・お歳暮・手土産といった用途に向けた化粧箱入りの商品を用意することで、通常メニューより高い価格帯を無理なく設定できます。

固定費が軽い分、価格を戦略的に使える

テイクアウト専門は家賃・人件費といった固定費が構造的に軽いため、同じ販売価格でも手元に残る利益が大きくなります。逆に言えば、同じ利益を確保しながらより納得感のある価格を提示することも可能です。

「いくらで出せば、いくら残るのか」を数字で

猫家FCの収支モデルなら、価格・原価・利益の関係を具体的な数字で確認できます。
テイクアウト専門ならではの価格設計をご覧ください。

値上げをどう伝えるか

うなぎ屋である以上、仕入れ価格の上昇に伴う値上げは避けて通れません。問題は「上げるかどうか」ではなく「どう伝えるか」です。

黙って量を減らすのは最も避けるべき

価格を据え置いたまま量や質を落とすと、客は必ず気づきます。しかも「言われないまま損をした」と受け取られるため、信頼を大きく損ないます。価格を上げるほうが、はるかに誠実で結果的にダメージが小さい選択です。

理由を具体的に説明する

「原材料価格高騰のため」という定型文だけでなく、シラスウナギの不漁という背景まで具体的に伝えると納得を得やすくなります。うなぎの価格が上がる理由には社会的な背景があり、それは客にとっても理解可能な事実です。

値上げと同時に価値を足す

可能であれば、値上げのタイミングで小鉢を追加する、容器を改良するなど、目に見える価値を添えます。「上がったが、良くなった」という体験になれば、客離れは最小限に抑えられます。

猫家FCのメニュー・価格設計の考え方

猫家FCは、これまで述べた「高単価を維持しつつ、固定費を軽くして利益を残す」という設計思想を、テイクアウト専門モデルで形にしたうなぎフランチャイズです。

メニュー設計を本部が標準化

価格帯の構成やセット設計は本部が標準化しているため、加盟店がゼロから設計する必要がありません。飲食未経験の方が最もつまずきやすい部分を、仕組みとして提供しています。

本部一括仕入れで原価をコントロール

メニュー設計をどれだけ工夫しても、仕入れが不安定では計画が崩れます。猫家FCでは本部の一括仕入れルートにより、価格変動の影響を受けにくい体制を整えています。

テイクアウト専門で利益率を確保

客席を持たない設計により、家賃と人件費を構造的に圧縮。初期投資350万円から始められ、高原価業態でありながら手元に利益を残しやすい収支モデルを実現しています。

まずは、あなたの地域で出店できるか確認しませんか?

猫家FCは地域1店舗限定
気になる地域の空き状況は、早い者勝ちです。まずはお気軽にご確認ください。

よくある質問(FAQ)

うなぎ屋の原価率はどれくらいを目安にすべきですか?
うなぎ本体は35〜40%程度になることが多く、飲食業全体の目安である30%前後より高めです。重要なのはうなぎ単体の原価率ではなく、ドリンクやサイドメニューを含めた店全体の加重平均原価率で管理することです。
価格帯はいくつ用意するのが良いですか?
3段階(松竹梅)が基本です。多くの客は真ん中を選ぶ傾向があるため、最も出したい商品を中位に置き、上位は価値を示して中位を選びやすくする役割、下位は初来店客の入口として設計します。段階が多すぎると選びにくくなるため注意が必要です。
サイドメニューは本当に利益に効きますか?
効きます。うなぎ本体の原価率は下げにくいため、原価率の低いドリンクや小鉢を組み合わせて会計全体の原価率を下げるのが定石です。単品で並べるのではなくセットとして提示すると同時購入率が上がり、客単価と利益率の両方が改善します。
値上げすると客が離れませんか?
伝え方次第です。最も避けるべきは価格を据え置いて量や質を落とすことで、これは必ず気づかれ信頼を損ないます。シラスウナギの不漁など具体的な背景を説明し、可能であれば同時に目に見える価値を添えることで、客離れは最小限に抑えられます。
テイクアウト専門だと単価は下がりませんか?
必ずしも下がりません。うなぎは持ち帰り・贈答需要と相性が良い食材で、化粧箱入りのギフト商品など高単価帯も設定できます。さらにテイクアウト専門は家賃・人件費が軽いため、同じ販売価格でも手元に残る利益は大きくなります。